迷子を探して-舞台K MISSING KINGS-
舞台K、京都前楽を見てきました。
今回紫ちゃん役の佐々木喜英さんがお怪我をされ、声のみということで、もちろんキャンセルなんて一切思わなかったんですが、それでもどうなるのかな?とドキドキしていました。
そんなドキドキをまず消してくれたのが、前説。
弁財さんと秋山さんのセプター4職業体験?見学会?という名の説明。
こんなところから、Kの世界に浸らせてくれてひっぱってくれて嬉しかった。この席は京都劇場の舞台の座席じゃなくて、セプター4の中にある部屋の座席なんだ、そう思えました。
前説は相変わらず面白楽しい。個人的には弁財さんが「あっ俺だった」ってタンマツを取り出すところが好きです笑
それから役をはずして、ということで日南田さんから改めてヒデさんのことについて説明くださいました。第2章を経験しているからこその重さ、けれど力強さに、私のドキドキは消えました。
ていうか普通に秋山さんが一般の人むけに説明してるってヤバくない!!??最高!!!!とかみしめつつ、いよいよ本編。
ほんっと最高だったんですよーーー……
ねーーほんと最高……
結論からいうとね、紫ちゃん、いました。
いやいないんですけど、見えないんですけど、紫ちゃんがいたんです、確かに。
劇場に響き渡る声と、スポットライトで照らされる位置。ああ、ここに紫ちゃんがいるんだ。今クロにきっと飛びかかって、攻撃を剣で受けて……容易に闘ってる姿が想像できました。
クロ役荒牧さん、確かに誰かと戦ってた。ひとりでの殺陣って正直殺陣に見えなかったらどうしようって思ってたんですけど、殺陣に見えるどころか実際に戦ってたんですよ。クロが戦ってたんです、ほんとなに言ってるかわからないと思うけど私もなに言ってるかわかんない。ただ、クロが戦ってた、かつての兄弟子と。
もう私の元々ないくせにそれ以上に消えた語彙力じゃそうとしか言えないんですけど、クロが戦ってたんです。何回目だこれ言うの。
それからネコがほんっっっっっとネコ!!!仕草から何から何までイタズラ好きでおちゃめでかわいいネコでした。私ネコめっちゃ好きで、だからワクワクして行ったんですけど想像の何十倍もネコでした。かわいい……
ほんとはもう全員について書きたいんですけどとりあえずもうアンサンブルさ〜〜〜〜ん!!ていうか五島!わたしアニメのゴッティの五島抜刀!⤴︎って語尾があがるのがめちゃめちゃに好きでそれが儀礼抜刀のシーンでちゃんと五島抜刀!⤴︎になってて心臓つぶれるかと思いました。ゴッティ〜〜〜〜ありがとうございます!!
ていうか普通にアンサンブルさんすごいんですよね、ウサギ、赤のクランズマン、jungle、あと青モブそれからたぶんところどころ装置動かしたりしてるのもアンサンブルさんですよね?すごいなぁぁ〜〜〜〜
装置といえば!アンナが赤の王になって鳥カゴみたいな牢がパーン!ってはじけとぶシーンがあるんですけど、その牢がはじけとぶシーンのとき、赤モブのみんなが牢のパーツを持って牢が壊れるんですよね、あれ好きだなぁ。その時点ではまだ赤モブは再結成してないんですけど、アンナのうしろには草薙さんと八田ちゃん鎌本だけじゃなくて、赤モブのみんなもちゃんといるよって言ってるみたいでその前のシーンで泣いてたのにさらにボロ泣きしました。あとちゃんとエリックがいて嬉しかったです。赤モブいちばんエリックが好き。
今回のお話は、迷子が居場所を見つける話かなぁ、と思いました。
尊さんがいなくなってしまった赤、草薙さんがいない八田ちゃん、多々良さんがいなくなったアンナ、シロがいないクロとネコ、中尉がいなくなってしまったシロ。あとは、宗像さんも、親友がいなくなった。
迷子のみんなが、それぞれの居場所と思い出を取り戻すために必死に走り回って、助け合って、敵に立ち向かって。
お話のなかで、居場所を取り戻した子もいれば、まだ取り戻しきってない子もいて。
それでも必死に誰かを想って走り回る姿がほんとうにほんとうに美しかったです。
クロとネコ、1年近くも会えてないのにシロのことを信じていて、すごいなと思いました。死者の国にいるって言われても、そこで崩れ落ちたりしない。シロを信じて、迷子じゃなくなる日々を信じて、それでも前を向いて走っていてほんとうにほんとうにすごいしかっこいいなと思いました。
今回見たKはきっと、本当にカンパニーの皆さんが見せたかったKではなかったでしょう。
それでも全力で、物語を紡いでいこうとするキャストさんは本当にかっこよかったです。
そこにはちゃんと、クロがいて、ネコがいて、みんながいて、そして紫ちゃんもいました。
ちゃんと、紫ちゃんの美しさ、強さが見れました。
だから、今日見に行ったこと、台風のなかで京都で一泊する覚悟をして行ったことを、びちゃびちゃになった服を拭いて京都劇場の座席に座ったことを後悔していません。
むしろ、それ以上の価値があったと思います。
完全なものじゃなかったのかもしれない、完璧なものじゃなかったのかもしれない、それでも、わたしの目の前で、生きて紡がれたのは、わたしがKが大好きになるきっかけになった、夢にまでみたMISSING KINGSの物語でした。
わたしは舞台Kがほんとうにほんとうに大好きです。
まだ迷子のままの子達が居場所を取り戻す、K第2期の物語を、いつか舞台の前でこの目でみれますように。
それから、ヒデさんの紫ちゃん、やっぱり楽しみは楽しみだったので、2期の舞台があったら、そこでヒデさんの紫ちゃんが見られますように。